～風の色～

熊本地震からひと月半が過ぎました。本地震の後にも雨の影響を受けまだまだ不安を多く抱えて過ごされていることと思います。被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

6月初旬に飛行機で九州博多へ帰省してきました。その日は快晴で、「頭を雲の上に出し～」の歌のごとく富士山が雲の上を突き抜けていました。真っ白な雪を被っている富士山は絶景で思わず手を合わせてしまう程でした。実家に向かう車中から見える、風に揺られた木々の葉は、初夏を感じさせる爽やかさがありました。

実家のある地域に三日月山という小さな山があります。山頂の標高は272mで私の足で50分程度、高い山ではありませんが久山方面の風景を楽しむことができ、帰省した折りは姉妹達と必ず登っている場所です。小さい山ですが自然溢れる山ですので、この季節になると蛇が出てきます。熊の鈴ではないですが、蛇に咬まれない予防策として棒で手さぐりをしながらわざと音を立てて登るんですよ。これで蛇が逃げるんです！！

この日は快晴で頂上に着くと、心地よい風に乗って木々の匂いが鼻孔をくすぐります。枝たちは左右に揺れ触合いおしゃべりをしているようです。「やっぱり故郷だなぁ～」と、この風景を見るとなんともいえない気持ち良さを感じます。此処では何も考えずに自分と向合うことができ、素直な自分でいられるので大好きです。

四季で葉の色が変わるように、風の匂いや流れ方も変わります。それと同じに自分の心も揺れ動きますよね。そんな時は、大好きな三日月山のこの場所で沢山のエネルギーを貰って、心の質を保つバロメータにしていきたいなぁと思っています。