看護師便り

東京都済生会向島病院、看護部のブログです。看護師が交代で日々の出来事や想いをお届けします。

看護師便り 茶道と看護

2025年08月18日

立秋とは名ばかりの猛暑が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

いつも看護師便りをご覧いただきありがとうございます。
今回初めて担当させていただくにあたり、どんなお話をするか悩みましたが、私の趣味をご紹介させていただきます。

 

以前から和の文化について興味があり、仕事の合間に茶道をはじめて4年ほどになります。
茶道というと、着物を着た女性がお茶をシャカシャカ混ぜているなんだか堅苦しいもの、というイメージでしょうか?
ここで少し茶道の歴史についてご説明します。

安土桃山時代、千利休により現在の礎が築かれた茶道は、織田信長や豊臣秀吉などの戦国武将にも愛され、しばしば政治的にも大きな意味合いをもっていたそうです。その後、時代の流れとともに一般の人々にも広まりました。

また、私が学んでいる裏千家茶道の先日102歳で亡くなられた千玄室前家元は、さきの太平洋戦争において学徒出陣し、1945年特攻隊に志願されました。終戦により出撃することはなかったそうですが、この時の体験を踏まえ、晩年まで平和活動に精力的に取り組んでいらっしゃいました。

堅苦しいイメージのある茶道ですが、実はお客様を心からおもてなしするホスピタリティ溢れるものなのです。お迎えするお客様のために掛け軸や季節のお花を飾り、お茶碗を選び、季節によってお湯を沸かす釜の位置まで動かす・・そしてそれらはすべて華美なものではなく、さりげない気遣いが詰まっています。
相手を思いやるその心遣いは、なんだか私たちの行っている「看護」にもつながっているように感じ、茶道と仕事で学んだことが、私にとってそれぞれに良い影響を与え合っています。

腕前はまだまだですが、これからも精進してもっと上手になれたらよいなと思います。

8月 2025
« 7月    
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

過去の記事