十人十色のちぎり絵
2017年11月13日向島病院では11月7日に4階デイルームでイベントを行いました。患者さんに楽しんでいただく会は久しぶりです。ボランティアの方々に準備していただ下絵に、患者さんが思いのままに色紙をのせ、ちぎり絵作品を作成させるというものです。完成した作品は参加した皆さんに見ていただき、よい評価を頂いていました。
自分で作るということは、考え,指先を使い,人とも触合い、“楽しかった、一生懸命やった”など、その人の心に響くものがあると私は考えています。
一般病院でもイベントが多く行われるようになりました。でも、病院は治療の場であり生活の場ではありません。介護施設等は高齢者の方の生活の場であるため、レクリエーションが多く行われます。今回の“ちぎり絵“はどんな効果があるのでしょう。興味もありちょっと調べてみました。
ちぎり絵は、高齢者の指先の訓練になり、空間認識能力の向上も期待されています。塗り絵素材を用意して、その上に好きな紙をちぎって貼る契り絵は考えることが苦手な高齢者にも受け入れられ易く、作品を持ち帰ることも出来るので意欲向上にもつながります。
引用:http://senior-citizen-rec.biz/entry25.htm
物にぶつかりやすくなるなどの変化は、空間の中で物の位置や向き、大きさ、距離、間隔、形状などを把握する能力の低下、いわゆる空間認識力(視空間能力)の低下により起こります。ちぎり絵は「紙をちぎる、色を見分ける、下絵に沿って紙を貼っていく」という一連の作業で、たくさん考えなくても機能低下の予防効果が期待できるんですね。
「指先を使うと脳の老化が防げる」と言うこともよく耳にしますよね。人は指先を使うと、その刺激が脳に伝わります。脳の感覚領域の3分の1は指先の神経とつながっているので、指先を動かすことは脳の3分の1の部分を刺激することになり、指先を動かすと自然に脳の血流もよくなるのだそうです。
引用http://magald.com/column/b01-nouryoku.php
つまり指先を動かすことは、同時に脳を動かすことになるんですね!!
この度患者さん達が作成した作品は各々個性豊かでした。下絵に沿って色紙で絵を完成させる方、芸術家並み(!?)にダイナミックに紙全体に色紙を貼り完成させていく方など、患者さん一人ひとりの個性が輝いていて、まさに十人十色でした。
何よりも患者さんたちの表情が普段よりも豊かで、笑顔の方が沢山いらっしゃいました。
普段あまり見せない表情の患者さんを見ることが出来ました。患者さん達にはよい機会が提供できたんだなぁともとても嬉しくなりました。
病院では患者さんが退院するまでに、多くの職種のスタッフが関わりサポートを行っています。私たち看護師の日常の関りから、治療から在宅に向け患者さんの笑顔が沢山みられる看護が提供できるように頑張ってまいりま~す。
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