看護師便り

東京都済生会向島病院、看護部のブログです。看護師が交代で日々の出来事や想いをお届けします。

足裏の歪みが身体の歪みに影響する!?

2016年02月01日

何かと、女性に多い足の悩み。冷え性や、足のむくみ、外反母趾やまき爪など症状は様々ですが、足裏の歪みが影響していることをご存知でしたか? 私達直立歩行する人間は、歩き始めて4歳くらいまでに土踏まずを形成します。足には3つのアーチがあり、それぞれが体重を吸収・分散るためのクッションの役割と、歩行をスムーズにするバネの役割を果たし、体を支えてくれています。 内側アーチがない偏平足や逆に高すぎるハイアーチでは、体重の吸収・分散がうまくできず、膝や腰に負担を与え、歩いにくさや疲れやすいといった症状がでます。歩きにくいということは、血液やリンパを心臓へ押し戻すポンプ機能が低下するため、代謝が悪くなり冷えやすくなるのです。 外側アーチが崩れると、足の外側に重心がかかってしまうため、O脚になりやすく、股関節や骨盤にも負担がかかり猫背になります。猫背は踵に体重がかかるので、浮き指(足指が浮いていて地面に接地しない、踏ん張っていない状態)を生じ上手く指を使って蹴りだすことができず躓き易く、転ぶ原因にもなります。 横アーチが崩れると、タコや巻き爪、外反母趾になったりします。 足のアーチの崩れが、猫背になることからも足裏のアーチと背骨の生理的湾曲(以下S字カーブ)には深い関係があります。 背骨のS字カーブは歩行を始めて足のアーチと同時期に形成されます。体の重心がずれてS字カーブに歪みが生じると足裏のアーチにも影響がでます。姿勢が悪い人は足裏のアーチも崩れてしまっていることが多いのもその影響です。猫背は、腹筋や大腰筋も使わなくなり、ポッコリお腹の原因にもなります。また、足に合わない靴選びや間違った靴の履き方、歩き方が影響し膝や腰、首といったところに変調を生じてしまうのです。

では、どのようにしたら良いのでしょうか。 崩れたアーチを今すぐ取り戻すのはなかなか難しいことですが、まずは自分の足に合わせてインソールを活用することをお勧めします。もちろん、インソールをオーダーするのが望ましいですが、シューフィッターのいる店で自分の足がどのような状態なのかを確認することから始めてみましょう。自分の足裏にあったインソールを使用することで、膝や腰への負担が減り、歩きやすくなり筋肉を使った効果的な歩行にもつなげることができます。5本指ソックスの着用もおススメです。足指の動きがし易く力が入りやすくなりアーチの矯正にも効果的といわれています。

運動もアーチや足底筋の維持には効果的です。足の指に手の指を入れ、足の指をつかんで開きます。足首を反対の手で固定し、指を左右に大きく回します。お風呂に入りながらできるので是非やってみてください。 これになれたら、足先の運動をやってみましょう。 「足底のアーチを守ることは、体の歪みを守ること」を意識しながら、姿勢よくいつまでも若々しさを保ちたいものです。

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